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鍵の歴史 その1
突然ですが、鍵を何本持っていますか?
何処の、何の、どんな鍵ですか?
事務員Hです。今までは自分の身の回りでのことをブログネタにしていましたが、
流石にネタが無くなってしまったので弊社の一級建築士に助けを求めました。
そこで鍵について調べてみたらどうか?とのアドバイスをもらったので、
さっそく調べてみることに!
奥が深すぎました!!
なので、いくつかに分けてご紹介します。
初回は鍵の歴史&日本の鍵の歴史
世界最古の錠前は木製で紀元前4000年に作られたものだそうです。
これを改良し建築に使うことを広めたのが、紀元前2000年ほど前の
古代エジプト人たちで、エジプト錠と呼ばれています。
エジプト錠 | ピンシリンダーの構造 |
このエジプト錠の仕組みに
鍵の形に合わせて内部のピンが動いて開錠する「ピンシリンダー」
という構造があります 。
ピンシリンダーは錠前(鍵の穴のほう)の内部に複数の長さの違うピンが入っていて、
それを鍵で正しい高さまで押し上げて開錠する仕組みです。
これは現代の南京錠や玄関の鍵に使われている仕組みと基本的に同じです。
日本に鍵が誕生したのは、飛鳥時代といわれています。
その鍵は海老錠と呼ばれおり、大阪府羽曳野市の野々上遺跡から出土されたといわれているのです。
おもに海老錠は、権力を持つ人々が自分の財産などを守るために
使用されていたといわれています。
そこから、江戸時代までは変化がなかった模様。
江戸時代の鍵といえば、蔵にかけてある和錠。
時代劇で蔵の入り口に大きい錠前がかけてあります。
構造は海老錠と同じですが鍵を差し込む位置が違います。
構造を詳しく知りたいと思い検索をかけていたら、面白いホームページを見つけました。
段ボール 和錠 で 検索 すると出てきます。
蔵以外の鍵といえば、つっかい棒や閂ですが、
雨戸や板戸の戸締まりのために、上桟や下桟につける細木(小さい閂)で、上下に動くものも。
上に動いて鴨居に入るものを上げ猿、下に動いて敷居に入るものを、落とし猿と呼ぶそうです。
また、框に付ける場合もあり、この場合は、横猿と呼ぶ。
猿というのは建築用語で猿は物を取れば決して放さないと言われたので、この名称がついたらしいです。
この猿に鍵がついてるものもあり、外からかけたり、外したりできるようになっています。
猿用鍵。
鍵の先端の形状、コブの有無と形状、長さ。この3つの条件が合わないと錠は開きません。
材質は鉄で、取っ手の部分は木です。長さ20~30㎝もある大きな鍵です。
そこからさらに時が経ち
1950年代以降の高度経済成長期に入ってから、
世間一般にも鍵を使う生活が当たり前になりました。
近代的な建築物が増える中、ドアなどに取り付けられる円筒錠と呼ばれる錠前が普及したのです。
覚えている方いらっしゃいますか?
窓などの引き戸で内側からネジネジしながら鍵をかけたのを・・・
ネジ締り錠と云うそうです。
この鍵、開け閉めが面倒ですが、その分防犯性が高いのではないでしょうか?
ガラスを割られてしまったら、どうしようもないですが。。。
開き戸につけられていた、
ドアノブの真ん中にあるボタンを押すタイプの鍵(円筒錠(ボタン錠))は
多くの場合、ピッキング対策がされていないなど、防犯性が低いとの事です。
(昔、住んでいた家に取り付けられていましたが、衝撃を与えたら鍵が開いたことがありました。)
ホテルでホテルロックとして使われているタイプのものや、
マンションの階段室などの共用部で使われているタイプもありますが、
これらの錠前に関しては同じ円筒錠でも、もっとがっちりとして強度の高い高価なタイプのものが使用されていて、
ピッキング対策もされていたりします。
今回はここまでに、次回は世界の鍵編の予定です。
次々回は鍵の現在・未来の予定です。