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Staff Blog
建物の構造と室内温度の関係

連日のようにニュースで酷暑、危険な暑さ、猛暑などの言葉を毎日耳にしていると メディアはこの次どんな言葉でこの暑さを表現するのだろう?と しょうもないことをふと考えたりします(笑)。 とにかく毎日毎日焼け焦げてしまうほどの暑さが続く中、自転車に乗って買い物や仕事に行く人たち、歩いて駅に向かう人たち、よく倒れずに動けるな~と 感動さえしてしまうこの頃です。

一方で私はできるだけ太陽の下にいたくないのでできるだけ引きこもっています。

さて、タイトルにあるように 構造体と室内温度の関係をお伝えしたいと思います。

おそらく、皆様の家は 木造か 鉄骨造か コンクリート造 のいずれかになります。

ずばり、鉄骨の家は暑くて寒いです。朝からかんかんに日差しがきつい夏は 室内の温度も早いうちに上がっていきます。夜は外気が涼しくなっても室内は高い温度がなかなか下がってくれません。

なぜなら? 鉄が熱を伝えやすい性質を持つからです。例えば、真夏、炎天下に置いてある車のボディ、暑くないですか?それは鉄に熱が伝わっているからです。これまでの住宅はそこそこ断熱材がはいっているので 壁の中にある構造体の鉄は昼間十二分に温められ、夜になって冷めてほしくても断熱材がその熱をキープしているので輻射熱となって室内を温め続けます。つまり、夜になっても木造に比較して鉄骨の家は暑いといえます。壁体内でずっとヒーターがスイッチオンされているのと同じことです。

ちなみに鉄骨造で断熱材のはいっていない住宅は もうほとんど存在しないんではないでしょうか。鉄骨造の住宅が一般的に作られ始めたのは1960年代です。そのころの住宅は木造を模した鉄骨造でしたので 断熱材はやはりはっていなかったか、はいっていても少なかったでしょう。

木造を考えてみましょう。炎天下、街路樹などの幹、暑くてさわれないですか?触れますよね。それは木材が熱を鉄にくらべて伝えにくいからです。木造だけど 暑いし寒いよ!という声も聞こえてきそうです。特に古い住宅のほとんどは木造です。ずっと昔に建てられた住宅に断熱材を入れる、などという先進的な考えは当時なかったので 外気の影響をうけやすい家はまだまだ日本中どこかしらに存在しています。外気温につられて室内温度も下がったり上がったりします。そこそこ断熱材のはいった木造は古い家にくらべて快適です。そして構造体が熱を蓄熱しづらいので夜 壁体内間にある断熱材にこもった熱もそれなりに時間がたてば冷めていってくれます。

コンクリートはどうでしょう?多分表面は暑いです。でも厚みのあるコンクリートの裏側にその熱が伝わるにはかなりの時間がかかります。コンクリート造が涼しいのではなく、朝から外の温度上昇が極端に跳ね上がっても室内に影響がでるのには時間がかかるのです。そしてコンクリートはそこそこ蓄熱しますので やはり夜は暑い。ただし、マンションなどの建物は各戸が夏はエアコンをみんなでかけて冷やしますし、冬はみんなで建物内部からあたためますので 外気温からの影響は少なくてすみます。

少し前は鉄骨が強い!火事にも安心!なんてことを言われていた風潮がありましたが、そんなことはありません。木造だって強いし火事にも耐えてくれます。(これは一言で説明できる話でもないので 今回は割愛します)構造体の種類が異なっても地震や台風に対する耐力は木造建築でも備わっています。(建築された時期にもよります。)コンクリートはもう周知の事実で安心ですよね。(こちらも一言では言いづらい面があるので今回は割愛します)だから木造も鉄骨もコンクリートも予算によるでしょうが断熱材が適切に施工されておればそれらはニュートラルに検討してみてもよいと思うのです。

結局のところ、断熱材や遮熱について日本の方向は 高性能化を求めています。どんどん高性能の商材が開発され、床壁天の断熱材をふんだんにつかっています。どのような構造であっても断熱材がないと厳しい夏と冬は快適にはなりません。

エアコン、ありきの時代ですね・・気候変動の時代なので仕方がないのでしょうけど 個人的には庇をせり出して、窓には適切な光がはいる、影をつくる家が好きなので 断熱材云々の前に適切なプランニングも大事だと思うのですが都会ではなかなか難しい・・

とにかく このひどい暑さが早く終わりますように~。

 

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