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防犯対策のためのリフォーム
ニュースなどでも報じられていますが、一般住宅を狙った「侵入犯罪」は、近年荒々しい手口が目に付きます。
周囲に気付かれないようひっそりと行うものではなく、住人の在宅の有無にかかわらず複数人で窓などを破壊して住宅に押し入る、
宅配業者や点検業者を装うなどの方法で住宅に押し入り、現金や貴金属を奪い取るなどといった、巧妙かつ凶悪な手口のものが増えています。
「防犯対策のためにリフォームをしたいけど、何から始めたらいいのかわからない」と悩んでいませんか?
そこで防犯性を効率よく上げられる方法、泥棒に狙われないためのコツを紹介します。
防犯リフォームでもっとも重要なのは「窓のリフォーム」です。はじめに、3つの具体的なデータを踏まえながら、
なぜ窓のリフォームが重要なのか確認してみましょう。
泥棒の侵入は窓が6割
警察署の発表によると、泥棒が家屋に侵入した経路としてもっとも多いのが、窓の58.2%です。
- 窓:58.2%
- 表出入口:16.2%
- その他出入口:16.8%
- その他・不明:8.
窓からの侵入は、1階の窓を経路としていることがほとんどです。リビングはもちろん、台所の勝手口や裏庭なども侵入の対象となります。
窓から侵入される原因は、けっして鍵の閉め忘れだけではありません。鍵の近くの窓ガラスを部分的に破られてしまい、
外から手を入れて鍵を開けられることもあります。
泥棒が侵入を諦めるのは5分が目安
泥棒が侵入を諦めるのは約5分が目安と考えられます。泥棒が侵入を諦める時間を比率で表すと、以下のとおりです。
- 2分以内:17.1%
- 2~5分:51.4%
- 5~10分:22.9%
- 10分以上:8.6%
侵入までに5分かかるだけで、約7割(68.5%)の泥棒が侵入をあきらめることがわかります。つまり、施錠を解除されるまでに5分かかるかどうかが、
1つの大きな分かれ目となります。
ちなみに、通常のガラスだと窓を破るのにかかる時間は約10秒です。これでは防犯対策としてはかなり不十分なため、
侵入にもっと時間のかかる防犯性の高い窓を導入すべきでしょう。
ガラスを破られるケースが約4割
窓からの侵入による原因としてもっとも多いのが「鍵の閉め忘れ」です。鍵を閉め忘れれば、泥棒としても無造作に家に侵入できてしまうため、
どれだけしっかり防犯対策をしていても意味がありません。
- 施錠せず:43.6%
- ガラス破り:39.3%
- ドア錠破りなどの施錠開け:4.8%
- その他・不明:12.4%
ここで注目すべきなのは、「ガラス破り」の39.3%です。家屋への侵入では、鍵の近くに小さな穴を開け、鍵を開けられるケースが多数報告されています。
先述の通り、窓を破るのにかかる時間は約10秒ほどで、シンプルなカラスであるほど侵入されやすいと言えます。
そのため、防犯性を上げるためにリフォームするなら、ガラスの強度も非常に大切といえるでしょう。
続いて、実際に窓を防犯リフォームするための方法を7つ紹介します。
- 防災安全複層ガラスに変える
- 内窓をつけて二重窓にする
- 面格子を設置する
- シャッター、サッシ、雨戸をとりつける
- 破れない網戸に取り替える
- 暗証番号つきのドアにする
- 通知システムを搭載したドアにする
ガラスを交換したりシャッターを設置すると、防音効果や断熱効果も期待できます。防犯性だけでなく家の快適性もアップするため、
リフォームすることでダブルのメリットを得られるでしょう。
1. 防災安全複層ガラスに変える
防犯に特化したガラスに変えるだけでも、泥棒から侵入される確率を抑えることができます。防犯リフォームに適した窓としては、
主に以下の2種類が挙げられます。
種類 | 構造 | 特徴 |
防犯合わせガラス | 2枚のガラスの間に特殊フィルムを挟んだもの | 外から衝撃を受けてもヒビが入るだけで、ガラスが割れにくい |
防犯合わせ複層ガラス | 1枚のガラスに加え、部屋の外側にもう一枚のガラスを加えたもの | 防犯合わせガラスよりも防犯性が高く、ダブルで侵入を防げる |
2. 内窓をつけて二重窓にする
内窓を設置すると、泥棒としても侵入する手間が2倍になります。
内窓は、一般的に冬の寒さが厳しい地域などによく設置されます。内窓を設置することで家の断熱効果が高まり、
冷暖房の効きが良くなることで電気代の節約にもつながるでしょう。
ただし家の内側に新たに窓枠を設置するため、部屋のスペースがわずかに狭くなってしまうことがデメリットです。
3. 面格子を設置する
窓からの侵入を完全にブロックするには、窓枠全体をガードする面格子がおすすめです。
面格子を設置すれば防犯性が高いことが一目でわかるだけでなく、たとえドアを破られたとしても泥棒が侵入することはできません。
また、面格子を設置すると、プライバシーの確保にもつながります。そのため、浴室や洗面所、トイレなど家の裏手に設置するケースが多く見られます。
さらに、近年はネジの取り付け部分が見えないようにブランケットカバーを取り付けられるタイプも展開されています。
デザインの幅が広いことからも、家の外観を損なうことなく防犯性をしっかりと高められるでしょう。
4. シャッター、サッシ、雨戸をとりつける
泥棒の侵入経路を完全に断ちたい人は、シャッターやサッシ、雨戸などを取り付けるのも効果的です。施工が簡単なうえ、
後付けも可能なことから、即効性が高い防犯対策といえます。
近年は、「ルーバー」と呼ばれる羽根つきタイプの商品も展開されています。こうした商品なら夏の暑い時期でも施錠したまま外の
冷気を取り入れることができ、防犯性と快適性の両立が可能となります。
5. 破れない網戸に取り替える
窓ガラスと併せて、一緒にリフォームしておきたいのが網戸です。
近年は、網戸の防犯性も高まっており、ナイフでは切れないステンレスワイヤー製の網戸も多数展開されています。
防犯性の高い窓に取り替えたうえで、こうした素材の網戸等に取り替えれば、防犯性を二重に高めることができるでしょう。
また、網戸を変えれば、夏の暑い夜でも網戸のみで寝ることができます。古い網戸だと網の隙間から蚊などの虫が侵入してしまうことも多いため、
網戸を変えるだけでも夏の快適性は大きくアップするでしょう。
6. 暗証番号つきのドアにする
最新の防犯用ドアとして、暗証番号がついた商品もあります。暗証番号つきのドアを開けるには、ボタン錠に任意の暗証番号を入力する必要があります。
そのため、たとえ泥棒がガラスを破ったとしても、完全にドアを開けられてしまうことはありません。
暗証番号を家族全員で共有する必要がありますが、小さい子どもが開けられないというメリットもあり、子育て世代にも役立つでしょう。
7. 通知システムを搭載したドアにする
近年は、通知システムを搭載した、防犯性がきわめて高いドアも多数販売されています。
たとえば、YKK APが展開している戸締り安心システム「ミモット」は、Amazonのスピーカー(Echoシリーズ)から施錠を確認できます。
ドアが開いたら通知が届くため、万が一泥棒に侵入された場合でも早期対策が可能でしょう。
また、こうした最新システムを利用すれば、他にも以下のようなメリットがあります。自分で一つ一つ施錠を確認する必要がなく、
鍵を閉め忘れてしまうリスクを大きく下げることができます。
- 夜寝る前に家全体の施錠確認する必要がない(システムに話しかければ自動確認してくれる)
- 家族が帰宅したタイミングがわかる
いかがでしょうか。
少しハードルが高いリフォームかもしれませんが、お困りごとあればご相談ください。
私自身ができることは出掛ける時はもちろん、在宅中も施錠する習慣を付けたいと思います。